陽の章 


14 「気」は注意を向けると集まる


 手に注意を向けて開いたり閉じたりするときにはその人の注意は手に向きますね。すると「気」のエネルギーは、その注意の向いた場所に強く集まるのです。

 「頭」と思って頭に注意を向け続けると、「気」は頭に集まってきます。「気」が集まるには少し時間が必要ですから、その状態をしばらく保ちます。慣れてくれば、次第に早く「気」は集まるようになりますが、最初はやや長めにその状態を保ってみましょう。

 今、手に注意が向いており、その手に「気」が強く集まってきています。すると、手の指先に、細胞レベルで変化が起こります。すると、普段働かなくなっていた「不活動毛細血管」が開いてきます。

 毛細血管が開くと、そこに血液が流れ始めます。その結果、冷たかった掌が温かくなってくるのです。サーモグラフィーという計測器で調べて見ると、最初青い色だった指先が次第に緑色に、黄色に、オレンジ色に変わっていくのがわかります。

 血液が流れ始め、暖かくなった手にはさらに強く「気」が集まってきます。逆にいえば、手が冷たいときにはこのエクササイズを行ってもそれほどつよい「気」の感覚は得られないかもしれません。しかしもちろん、実践し続けるうちに、手が温かくなってくるのです。


 
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